Glyphsの不具合を報告して気持ちよくなろう

こんにちは、Glyphs大好き男です。皆さんはGlyphs 4、使ってますか?

Glyphs 4が7/27にリリースされ、僕は8/13くらいから、クライアントワークや自分の書体に区切りがついたため使い始めています。この記事を読んでいる方で、もしGlyphs 3(ないし2)を使っていて、4に乗り換えたほうがいいのかな。それともまだ待ったほうがいいのかな……と思っている方へアドバイスをするならば、正直僕はまだGlyphs 3でいいと思います。僕がいつも通りの書体制作をしている中でも、ちょっとまだ不具合に遭遇することがかなり多いですね。

Glyphs 3がリリースされた時は当日に乗り換えた覚えがありますが、その時はこれほど不具合はなかった気がします。今回は6/30にPublic Previewが公開され、そこから怒涛の不具合報告が行われました(僕もいくつか報告しました)。そしてまさか1月経たないうちに本バージョンもリリースされるというスピード感です。AIの影響もあったりなかったりするのかもしれませんね。ただ、実際にワークフローの中で使ってみると新たに見つかるものも多くあるなと感じます。

Glyphs 4、確かに色々便利になっていますし、細かい改善も多くありますが、いくつかはもともとプラグインやスクリプトでできるものや、書き出した後にできることが機能として実装された形なので、一旦その代替でもいいと思います。細かい変更内容などはGlyphs自動勉強会Vol.15で取り扱ったので、よかったらそちらもご参照ください。ペンポイントとか、HOIツールが使いたい人は触ってみるのもいいかもしれません。ただ、重ねてになりますが僕としては新機能の嬉しさよりも不具合によるストレスの方が少し上回ってしまっている印象です。

ということで、悩んでいる方は一旦待ってみて、3ヶ月とか半年後に移るのを一旦お勧めしますが、今回は「あえてどんどん使っていって、見つかった不具合を片っ端から報告していくのも、またいいっすよ」ということを書いていこうと思います。僕もGlyphs 4がリリースされてから5個ほど不具合を報告して、1つ(ツールバーのアイコン)はもう直り、2つ(プレースホルダーのペーストComposite GlyphsのLSB/RSB)は次のバージョンで修正予定となっています。

自身が報告した、re-interpolateで生成される中間図形に小数が入ってしまう不具合のスクリーンショット。1ユニット動かすだけで直るとはいえ、地味不便

追記:8/31のアップデートで上記の報告した不具合が全て直りました。嬉しい…嬉しい…

不具合報告のいいところ

Glyphsの不具合報告のどんなところがいいの?というのを挙げてみましょう。これまでは僕も不具合があったらGlyphsの日本サーバーとか大曲さんに聞くとか、自分で調べて終わりにしてしまう、自然にアップデートされるのを待つなどをしていましたが、報告もいいことあります。

返答・修正が早い

まず、不具合報告は基本的にGlyph Forum(以下フォーラム)で行うことが多いです。メールで送るのもアリですが、やり取りができる分個人的にはフォーラムがいいかなと思いますね。そしてフォーラムにトピックを立てると、だいたい開発チームのGeorgFlorian, Rainer (mekkablue)がその日か次の日にはまず返答してくれます。Georgが一番多くて、次はFlorianくらいでしょうか。

そしてシンプルなバグなら、次のバージョンには修正されています。バージョンアップデートは二週に一回くらいはあるイメージですね。(changelog)また、コミュニティの誰かが直し方などを教えてくれる場合もあります。ただし、本リリースは一回Cutting Edgeバージョンを挟むため、常に最新のGlyphsを使いたい場合はGlyphs>Settings>Updates>Show cutting edge versionsにチェックボックスを入れましょう。自己責任で。

お世話になっているアプリがより良くなる

そのまんまですが、自分が使っているアプリを自分でよくできるのは嬉しいことです。前述の通り、基本的にちゃんと返信が返ってきて、しっかり反映されるので。不具合に直面していても、他の誰かがそれに気づき、報告されない限りバグは放置されっぱなしです。特にCJK周りは利用者が少ないので尚更。自分の使っているものを、自分でよくしていきましょう。

アプリ・コミュニティへの貢献感が気持ちいい

これです。自分がお世話になっているアプリ、そしてそのコミュニティに貢献できる、交流できるのがシンプルに気持ちが良いです。アドラー心理学でも貢献感が大事と言われてますから。自分の報告でアプリがより良くなっている!嬉しい!という気持ちが素直にあります。自分は気持ちよくて良くなったアプリを使える、他のユーザーもバグが直って助かる、開発者としてもアプリがより良くなる、で三方よしですね。

不具合報告のやり方

ただ、いざ報告しようとなってもフォーラムに書き込むのは少し勇気がいりますよね。僕流ではありますが、こう書くといいんじゃないか、というのを述べていこうと思います。もちろん基本は英語でのコミュニケーションになりますが、まあ今はDeepLだのClaudeだのGPTだのありますから、日本語で書いて訳してもらってもいいでしょう。

すでに報告されていないか確認する

不具合報告のトピックを立てる前に、まず検索してすでに報告されていないか確認しましょう。フォーラムの検索欄は割と曖昧な検索でもトピックを見つけてくれます。また、トピックを立てる時にもタイトルを入力するとこのトピックで既に言われてない?とサジェストしてくれます。

もし既にトピックが立っているものの、対応がされないまま3日とか1週間とか立ってしまっている場合にはスレ上げも兼ねて俺も俺も〜Same here〜とリプライをするのも良いと思います。

タイトルは簡潔につける

タイトルは分かりやすくつければ良いと思います。たまに抽象的なものとか、ちょっとユーモアに富んだものもありますがまあ分かりやすい方が良いですし、同じバグに困っている人も見つけやすいでしょう。例として、僕が報告した「ショートカットでツールグループ内のツールに切り替えた時、アイコンが追従しない」不具合は「Glyphs 4 toolbar icon doesn’t follow when tool is switched by shortcut」としています。分かりやすい。

分かりやすい説明に加えて、画像や動画、バージョン情報を欠かさない

もちろん簡潔に内容を説明するのは大事ですが、言葉だと伝わりづらいこともままあります。そのため、画像を添付したり動画を添付したりして問題がわかりやすくなるように努めましょう。ただ、動画は直接フォーラムにはアップロードできないため、GIFに変換して投稿するのが手軽です。自分はPermute 3というアプリを使っていますが、ffmpegやオンラインでの変換ツールでも良いでしょう。YouTubeに限定公開で投稿したものを使うとかもあり。僕が最近投稿したトピックはこんな感じです。

また、アップデートできてなかったなんてこともありますし、Macのバージョンの問題の可能性もあります。そのため、Glyphsのバージョンは常に、Macのバージョンもできれば書いておくと良いでしょう。「macOS Sequoia 15.3.1, Glyphs 4004」みたいな感じで。

また、場合によっては開発側で症状が再現できず、Glyphsファイルを送ってくれと言われることもあります。その場合もNDAとかに触らないならば送った方が良いでしょう。パブリックではなく、DMで開発チームに送ることができます。また、自分の書体を見せるのを恥ずかしい…と思ってしまうこともあるかもしれませんが、誰にも何も言われないので大丈夫です。気にせず送りましょう。

わざわざ他の人で問題を確認しなくてもいい

投稿におけるハードルの一つに、「これ、発生してるの俺だけじゃないよな…」と思ってしまうというのもあります。確かに僕も思っていて、Glyphs 4で最初に発生したバグは大成さんの環境でも起こるか確認していただいた上で報告したりしていました。ただ、以降はやらなくてもいいなと思い自分の環境で起きていたら報告するようになりました(もちろん、GlyphsやMacの再起動、Glyphsのセーフモードでの起動などは試した方がいいですが)。

まず、シンプルに面倒で手間です。特にGlyphs 4はまだ使っている人は多くありませんし。最初僕はGlyphsのサーバーで聞いてみたいのですが、反応はなく…という感じでした(🥹)。

それに、もし開発者陣から「Sorry, I can’t reproduce this(こっちの環境で再現できなかったよ)」と言われても、同じ不具合に困っている別のユーザーがSame for me!と追記してくれることもあります。複数人の検証の中で原因や解決方法が明らかになっていくこともあるので、とりあえず立ててみるは結構重要です。

もしバグではなく仕様で、自分が分かってなかったとしてもGeorgやFlorianがこうやるんだよ〜とか原因はこれだよ〜と教えてくれるので、恐れることはないでしょう。

お礼を言う

開発者陣から返信が来たらちゃんとお礼の返信を言いましょう。まあ、これはマナーとして。「Thanks for the report. I fixed it.(報告ありがとう。修正したよ。)」みたいな簡潔な返答でも「Great, Thanks Georg!」と返すだけでお互い気持ちがいいと思います。というか僕はこれしか返信してないです。

逆に、他のスレには返信されているのに自分のだけ3日とか1週間立っても返信されない場合は「Is there any update for this?(これどう?)」と聞いてスレ上げするのも良いでしょう。

番外:プラグインやスクリプトの不具合報告もあり

不具合が起きるのはGlyphs本体だけではありません。特にメジャーアップデートでは、スクリプトやプラグインの挙動が想定通りにいかなくなることもよくあります。

その場合はGlyphsのフォーラムに投稿しても良いのですが、開発者がよっぽどよくフォーラムを見ている場合でないと返信がもらえません。基本的にプラグインやスクリプトはGitHubにリポジトリがあるため、そこにIssueを立てる方がよりダイレクトで良いでしょう。また、ContributorとしてGeorg, Florian, Rainerたちが入っている場合もあり、彼らが返信をくれることもあります(この前、freemixの次/前のグリフに移動するスクリプトの挙動が変になっていたのを報告しらた、Florianが「それ、4から標準の機能でできるよ」と教えてくれた)。

場合によってはアップデートが年単位でされていないものもあるため、Glyphs本体よりも返信や修正がされる確率は下がってしまうものの、こちらもおすすめです。

おわりに

元々フォーラムはちゃんと目を通しておきたいなとは思っていながら出来ずじまいでした。ですが、Glyphs 4から不具合報告をするようになり、毎日フォーラムに目を通す癖もついています。他の人の報告を見てそんな機能があったのか、このスクリプトではそういう問題があるのかと新しい知識を得るきっかけになることもままありますし、新しいプラグインの紹介なんかもあって結構面白いです。

それでは、皆さんも良いGlyphsライフを。

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