Ephemera / Making • 30th March 2026
和文のWebフォント選びが難しすぎる
和文Webフォントって、難しくないすか
WebフォントをTPスカイ セミクラシックからRoゴシック新かなにしてみた。いや〜、和文のWebフォントを決めるのが本当に難しい。今日は半日近くClaude CodeにOGP生成のプログラムを書いてもらう傍ら、フォントを検証したり比較していた。一旦Roゴシックにしたが、これも定着するかはわからない。今後も比較検討しながら、本リリースの時には変わるかもしれない。
今回の記事では、ざっくりと今回のWebサイトに求めているフォントの要件と、候補と、それぞれの惜しいところについて書いていこうと思う。(候補に入らなかったものは書かないことにした。入らなかった理由を書いてもしょうがないし。)
mskand.dogに使うWebフォントの要件
まず前提として、個人的に一番使いたい書体はたづがね角ゴシックだ。しかし、それは2つの理由から難しい。
1つ目はFONTPLUSがいつまで続くかわからないこと。STUDIOがFONTPLUSのサポートを諦めたニュースは記憶に新しいことだと思うが、他の業界でのLETSの値上がりの話題などをみていると、FONTPLUSもいつまであの値段で使えるのか、そもそもサービスが続くのかは怪しいところだろう。せっかく設定したのにすぐ変える羽目になるのはごめんだ。もう一つ、FONTPLUSは1ページにつきグリフの種類が1000なんとか種類以内に収まっていないといけないという制約があり、閾値を超えると全て豆腐になってしまうという仕様がある。まあ普通のブログならそんな文字種になることはないのだが、あろうことか僕のブログは5万字とか7万字を超える記事があり、それらが超えてしまった。そのためFONTPLUSというサービス自体は使えなくなってしまっている。
2つ目の理由、というか方法としてはMyFontsでライセンスを買うというのもある。しかし、たとえウェイトを2種類、ページビュー数を最低に絞っても年額6万ほどかかってしまう。個人サイトには流石に結構厳しい額だ。しかもMyFontsのWebフォントだとサブセットしてくれるかもわからない。なんだかんだサイトを軽くするためにサブセットはまだ求められる段階にあると認識している。
その上で求める条件は以下の通り。
- サブセットをしてくれて、かつリーズナブルなWebフォントサービスに入っていること。具体的にはREALTYPEとMorisawa Fonts。
- 自分の欧文書体と組み合わせるため、それなりにウェイトがあること。
- 今はDoppoと組み合わせているが、将来的には欧文は切り替えられるようにしたいので、グロテスクにもヒューマニストにも合うプレーンな字形であること。
- できればプロポーショナルメトリクスが使えること。
こんなところだろうか。それでは、次に今回検討したフォントについて述べていきたい。
候補フォントとそれぞれの良さ・難しさ
TPスカイ セミクラシック ローコントラストR/B
一番最初に使っていたのがTPスカイのセミクラシックだ。それなりに小さいふところでありつつも古臭すぎない字形、欧文に合うすっきりとしたエレメントが非常に良い。
しかしながら、今回変更するに至った理由はあまりにローコントラストすぎることと言える。Rはかなりいい感じなのだが、Bはどうしても横線が太く、横ストロークが多い漢字の密度が高すぎて、濃度が目立ってしまう。特に読書の書などだ。Type Projectさんの書体は全体的に横方向のストロークを調整しすぎないコンセプトになっていると思うけど、今回はどうしても気になってしまうので一旦変えてみることにした。
Roゴシック 新かなM/E
確か元々工藤くんにいいですよと教えてもらった書体だったと思う。自分は教えてもらうまで知らなかった。今の所新かなが好み。やや古風だが古すぎないかな、エレメントもわりかしスッキリしている。
現在このフォントを選んでいるものの、完璧とはいえない。字形、骨格はまだ許容範囲内だとしても、本文に使っているMは使いたいウェイトよりほんの少し細い。かといってBは太い。セミボールドが欲しくなる。また、StdN、ProNではなくStd、Proなのも少し気になるが、まあそこまで気にしているわけではない。 一番うう、となったのはプロポーショナルメトリクスに対応していないこと。本文はともかく、OGP画像などがベタなのはちょっとなーという気持ちがある。 嘘でした。プロポーショナルメトリクスありました。OGPの生成に適用されてない理由をちょっと探ってみようと思います。
こぶりなゴシック・游ゴシック
この二つもかなり良い。オールドすぎない骨格で使いやすい。しかし、どちらも筆っぽい打ち込みや払いの柔らかい部分があり、それが情緒でもある一方、自分の欧文と組み合わせると風味豊かすぎるというか、エレメントの情報量が多すぎてしまうのが悩ましいところだ。また、こぶりなゴシックはウェイトが少しかけているのも気にはなってしまう。W1からW8までを揃えていただけませんか。
AXIS ベーシック
Doppoにはかなり合う。エレメントもスッキリしている。TPスカイよりも横線の調整がされている。ウェイトも揃っている。こうきくとかなり良い一方で、実際組んでみるとふところが広く密度がかなり高いというか、隣り合った文字がかなりまとまって見える感覚がある。今の自分のサイトはやや行間が狭目なので、ちょっと密度が高すぎるかな、モダンすぎるかなという懸念があって選べなかった。あと、Koga Sansにも合うのか不安という部分もあって。
Noto Sans
Noto Sansは素晴らしい書体で、多くのプロジェクトを救っていると思う。ウェイトも豊富にある。エレメントもくどすぎず欧文に合う。だがやはり書体を気にかけるデザイナーとしては、デファクトスタンダード化した書体は選びにくいというジレンマが付き纏ってしまう。ArialとかTimesを選べないみたいな感覚。
おすすめを募集しています
今回比較したのはこんなところだろうか。やはり和文はいつになっても難しい。欧文と組み合わせることを前提にしたスッキリとしたエレメントでありつつ、長文のブログを読み疲れないモダンすぎない字形となるとなかなかない。ただ、今回モリサワもリーズナブルなプランがあることを知れたのは良かった(気づいていなかったのか、知ってたけど忘れたかは不明)。
ともあれ、一回Roゴシック 新かなで行ってみて、また他も見てみようと思います。もしおすすめの書体があったら教えてください。たづがねは一体どうなってしまうのでしょうか。それでは。